潮流の変化を把握する、ワシがよう言う『潮をよむ』言うな〜何の為か言うたら、勿論、魚を釣るためじゃけど、今の現状で言うたら、ほとんど大潮とか小潮、満ち潮とか引き潮だけでポイントを選んどるように思うね。確かに目安の一つにゃ〜違いないけど、大雑把すぎて、これだけじゃ〜あんまし参考にならんわな。で、こんページは、ワシがポイントを選ぶ時に、潮流の変化をどう捉えて釣りに役立てるかを書いてみたんじゃけど、ハッキリ言うてウチのお客さん以外は参考にならんね。何でかいうたら潮流のデータがない。それでも良かったら読んでみて。

紀伊水道から入ってきた潮流は、下津井沖のよけ〜の島に遮られるもんじゃけん、流向を変えて流れら〜な。『潮をよむ』言うな〜、最初、潮流が島のどの位置に当たって、流速がどう変化しもってどう流向を変え、その潮流は次にどこに当たってどう変化して行くんか、この一連の潮流の変化を予想することを言うね〜がな。ほいで、その目的言や〜、主に時合いを知ることじゃね。

魚釣りに時合いがあるいうな〜、釣り人なら誰でも知っとる事じゃけど、下津井沖の場合、その時合い言うな〜ポイントの潮位による地形に対して、潮流がどうに流れるかいうんがモノスゴ関係してくんね。勿論、一般に言われる朝マズメ、夕マズメもあるけど、割合で言うたら、やっぱし潮流の変化によるところが大きいね。

ここで、もう一つ、予備知識として釣り人の皆さんに知っといてもらいたいことがあんじゃけど、各方面で書かれとるポイント図な、あれに矢印入れて、満ち潮はコッチ、引き潮はアッチ、反転流がこう流れていうように書いとるわな。執筆者は自身の目で見たり、釣行者に聞いたりして書いとんじゃけん嘘はない思う。事実を書いとる。ほやけど、事実いうな〜一つの事例であって真実じゃないことも多いね。例えばな、小裸島の満ち潮やか〜流速の速い大潮にゃ〜北から潮が入ってくるけど、流速の遅い小潮にゃ〜南から潮が入ってくんね。潮によっちゃ〜真反対に流れることもあるいうことじゃね。そこまで極端じゃないにしても潮位と流速によって流向が変わるいうな〜ヨウあることじゃね。その辺のことも踏まえてポイントの良し悪しを判断してもろうたら、今後の釣行で「この間と潮が全然違うが〜」言うことが少のうなると思うで。

ほいで、こっから本題じゃけど、一般の潮時表は干満潮時刻と潮位、旧暦と潮の大小しか書いてないんじゃけど、ワシんトコの潮時表は、それに加えて天象といろんな海域の転流時とその流向、最強時とその流速を書いとるわな。元は航海用のものを、釣り人用に改良して使いやすいようにしたんじゃけど、数値ば〜が一面に並んどるだけに、見慣れん人にゃ〜中々使いづらかろう思う。ほやけど、使いこなすことが出来りゃ〜確実に釣果をアップさせることができる思うけん、ウチで釣行する時ゃ〜是非参考にして。

で、その潮時表を具合的にどう使うかじゃけど、

転流時と流向
潮止まりから潮の動きはじめに時合いがくるケースが多いこた〜ベテランの釣り人ならヨウ知られとることじゃけど、ほんなら、ポイント毎にその時間が分かるか言うたらほとんどの人は分からんと思うね。それを知るにゃ〜、まず、釣行する島に一番近い海域の、本流の流向が変わる時間帯、転流時を知ることから始めにゃならんけんな。次に必要なんが、島のどの位置に動き始めた潮が当たってくるかいうことを知ることじゃな。例えば、満ち潮の場合、小与島なら東側の大きい砂浜に当たって南北に分かれるとか、六口島なら金剛崎に当たって北流と西流に分かれるという具合じゃな。
ほいで、狙う魚種とポイントによっちゃ〜逆の見方、それまで動いとった本流が止まる時間までの時間帯、ワシがヨウ言う満ちの弱りとか引きの弱りとかいう潮じゃな。これが分かるいう意味でも必要不可欠の数値じゃで。ようは、転流後、すぐに潮の動くポイントの時合い言うな〜どの魚種でもこの2つの数値で分かるケースが多いいうことじゃね。

魚種別のアドバイスとしちゃ〜
チヌのフカセ釣り 本流筋の潮目で転流時から30分〜40分が時合いになるポイントが多い。けど、地形や地質、水深、海藻の繁殖状況にもよるで。
チヌのダンゴ釣り 水深の浅いポイントは満潮前の転流時前後が時合いになるし、水深の深いポイントは干潮前の転流時前後が時合いになるね。
スズキのルアーF ベイトの魚種によっちゃ〜本流の当たり潮とその両端の潮目で転流時から30分〜40分が時合いになるポイントが多いな。
スズキのウキ釣り 本流の当たり潮で転流時から30分〜40分が時合いになるポイントが多いで。
メバル釣り 干・満潮時と転流時の時間差に注意しないよ。夜釣りの場合、日没後に満ち引きどっちの潮が流れるかいう目安になるで。
カレイの投釣り 満潮前の転流時、いわゆる、満ちの弱りが時合いになるポイントが多いで。

最強時と流速
表示されとる海域の潮流が一番ハヨウ流れる時間帯とその速度じゃね。普通、海上で使う速度の単位はノット(1.852km/h)なんじゃけど、ウチのは釣り人用に時速(1km/h)に換算しとるけんな。
ほいで、潮流いうな〜流速が増すほどに潮目が岸によってくるし、逆に、緩うなるほど沖に離れる性質があるんじゃけど、最強時と流速いう2つの数値と、ポイントでの実体験を考え合せる事によって、ポイント付近の流向がどう変化して行くんかが段々と分かるようになってくるね〜がな。例えばな、流速の速い満ち潮に、さっき書いた小与島の東砂浜から北にハネた潮がどうに変化するか言うたら、流速の増す毎に潮目が岸によって来て北の石から西北西にハネ、本流の西端は大きい弧を描きもって与島長崎鼻の南西部に当たり南北に分かれるね。一方、本流の東端は、小さい弧を描いて小与島の北西部、スベリの南側7〜8m付近に当たって南北に分かれるね。
今度は、流速の違いによって流向が変化する実例を上げるで。櫃石島カイトク鼻で引き潮が流れた場合、流速が速けりゃ〜カイトク鼻から北東方向にハネた潮流が弧を描いてヤグラ石に当たり、そこで東西に分かれるけど、最強流が2km/h以下のような緩い潮流なら、カイトク鼻からハネた潮が造船鼻の東側の湾内に当たって、造船鼻から北東方向にハネるようになんね〜がな。と、言うことは、ヤグラ石から造船鼻にかけての磯は、流速の強弱によって流向が変わるいうことじゃな。最強時と流速を知ることの大切さが分かってもらえたかいな。

そいと、一つに水道でも両端で流速が違ういうことがあら〜な。前述の理由から与島〜小与島間は主に南側に向かうて流れるんじゃけど、与島側と小与島側じゃ〜若干じゃけど与島側のほうが速いね。理由は両島の間を流れる潮流の中心が与島側に寄っとるからじゃね。反対に、引き潮の時ゃ〜潮流の中心が小与島側に寄るけんそっちの方がハヨウなるね〜がな。この辺のこた〜本来、図を描いて説明した方が分かり易いんじゃけど、それも面倒くさいけん(^^ゞこらえちゃって。

もう一つ、潮目筋の水深の違いも考えにゃおえんわな。例外を除いて、一般的にゃ〜島に近付くほど浅うなっとるけん、流速を増す毎に浅場を釣るようになってくんね。冬場のチヌやか〜特にこの事を考えとかんとおえんで。

魚種別のアドバイスとしちゃ〜
チヌのフカセ釣り 流速が3km/h未満の潮は本流筋のポイントがエエな〜。引かれ潮側は潮が動かん過ぎるし、動いても不安定なことが多いね。ほいで、それ以上の流速をもつ潮なら引かれ潮側のポイントがエエで。ただし、あくまでも一つの目安。ポイント毎に若干の誤差はあるけん、その場の状況に合わせるにこしたこた〜ない。
チヌのダンゴ釣り 釣り人の技術の程度や釣り方、海底状況によってポイントの良否が変わってくるけど、潮をよむ上での基本的な考え方はフカセ釣りと一緒じゃで。
スズキのルアーF 流速を増した潮流が当たってハネる、ハネて当たる地点を予想するんじゃけど、その時、大切なんは、マズメ時の時間帯と合わせて考えることじゃで。
スズキのウキ釣り 当たり潮を狙や〜エエで。ただな、流速によって潮目の位置は違うてくるけん、地形に対しての潮目の位置が予想できんとおえんで。
メバル釣り 時期、釣り方、仕掛け、潮位やことの関係で良否が違うけんな〜。ハッキリ言うて、メバルの時合いをよむな〜かなりの経験がいるで。

潮位と流速の関係
一般常識として、大潮は流速が速うて小潮は遅いわな。ほやのに、実際に釣っとったら小潮、中潮で流れとったポイントが、大潮じゃのに「全然、潮が動かなんだ」いうことがあら〜な。特に、沈み磯や、干潮時に岩礁が露出するポイントにこういう現象が多いね。これ、干潮位が低いことが原因じゃね。
向笠島の白石を例にあげたら、ここに満ち潮が入ってくる場合、同島、馬ノ背石から北にハネた潮が弧を描いて西流となってくる訳じゃけど、その時、大岩と中ノ石、東石、南石の間が水没しとったら潮が通るわな。当然、その周辺一帯に何らかの潮が動くな。ほやけど、干潮位が低うて全部が露出、堰き止められてしもうたら潮が通らんようになるがな。遮られた潮流が両側に分かれていくこた〜前にも書いたけど、直角に近い角度で当たって、そいも、堰き止める距離が長い時やか〜磯と潮目の距離が遠ざかるし、唯一、ジカタと南石との間を流れる潮流も、水深が浅い為に僅かの水量しか流れんけん、馬ノ背石からハネた潮はほとんど白石の北側を抜けていくようになんね〜がな。と、言うことは、白石の中央に位置する東石は流れんいうことになら〜な。
もう一つ、 大ゾワイを例で言うたら、高い石があってすぐ隣に低い石があら〜な。ほいで、潮流は、高い石の北側と、両方の石の間と、低い石の南側を流れよる。そいが、潮位が70cm以下まで下がったら両方の石が繋がってしまうけん、間を流れとった潮流は堰きとめられるわな。それまで3筋あった潮流が2筋になる。結果、素直なエエ潮が流れるが。他に、ジカタでも、干潮位が低い時だけエエ潮が出来るいうトカ〜よけ〜あるで。
潮時表の潮位いうな〜単に潮の大小だけを見りゃ〜エエいうモンじゃない。高低から潮流がどう変化していくかを予想するためのモンじゃで。

天象と潮流の関係
マズメ時に時合いがあるこた〜よう知られとることじゃけど、かと言うて、この時間帯ならどこでも釣れるかいうたらそんなモンじゃない。マズメ時と、潮流による時合いが重なるようなポイントを選ぶことが大切じゃで。ルアーをするもな〜特にこの事を知っとかにゃおえんで。夜が明けかけて完全に明けるまでの20〜30分間、暮れかけて暮れるまでの20〜30分間にポイントにどういう潮が入ってくるかによって釣果に差がでるね。僅か20〜30分と侮ったらおえんで。ベイトがサヨリの場合、サヨリは夜明けと共に浅場から深場に移動すら〜な〜。まさにその時じゃがな。サヨリが潮目を通る時や急流に押し戻されて本来の泳ぎを失うた時にスズキが襲いかかるんじゃが。それが、サヨリが深みに移動した後に何ぼエエ潮になっても、スズキの活性が上がる訳ないが。
そいと、夜釣りをする場合は、日暮時刻から納竿時刻までに時合いがくるポイントを選ぶことじゃな。当たり前の事をと笑うかも知れんけど、意外に分かってない人も多いね。例えばな、日が一番長い時期やか〜夜の8時にならんと釣りにならんわな。ほいで、迎えが半夜の10時、潮時表をみりゃ〜満潮が同じく夜の10時じゃったとする。アンタならどうする?。満ち潮のポイントに上がる?、引き潮のポイントに上がる?。ワシなら迷わず引き潮のポイントを考えるね。理由は、10時満潮ぐらいの潮なら、8時過ぎには転流して主に引き潮を釣ることになるんが分かるけんな。
それぞれ得手不得手のポイントがありゃ〜やってみたいポイントもあろうと思う。ほやけど、ホンマに魚を釣ろうと思うたら、時合いを考えて釣行するんが一番じゃと思うで。

面と線から点を
釣行の際、普通、ベテランの人でも、渡礁予定のポイントでの潮流は考えても、それ以上のこた〜考えんわな。言わば釣ポイントを、あくまで点として考えとる。ほでも、潮流は常に変化しよる訳じゃから、移動する点の位置を知ろうと思うたら面から線を割り出し、線から点を見つけにゃおえん思うとんね。慣れるまでゃ〜メンドイかも知れんけど、これが出来るようになりゃ〜、時合いを先取りしもって釣り歩けるようになるけん釣果は格段にアップするで。

いろいろ書いたけど参考になったかいな。知ってのとおり、ワシの本業は渡船屋であって物書きじゃない。何ぼ考えても、どうもスッキリした文章にならんね。後は読む人の想像力に任せるけん頑張ってヨケ〜釣りないよ。